髪のパサつき・抜け毛が気になる人に必要な栄養素とは?美髪を育む食事と生活習慣を徹底解説

健康・栄養

髪のパサつき・抜け毛が気になる人に必要な栄養素とは?美髪を育む食事と生活習慣を徹底解説

「最近、髪のツヤがなくなってきた気がする」「シャンプーのたびに排水口の抜け毛が増えている」――30代を過ぎた頃から、こうした髪の変化に悩む方は少なくありません。日本皮膚科学会の調査によれば、薄毛や抜け毛に悩みを感じる成人は男女合わせて約4,000万人以上とも言われています。

髪のパサつきや抜け毛には、加齢やストレス、ホルモンバランスなどさまざまな要因が関わりますが、見落とされがちなのが「栄養素の不足」です。髪は体の末端組織であり、栄養が十分に届かないと真っ先に影響が出やすい部分でもあります。

この記事では、髪の健康を支えるうえで重要とされる栄養素を科学的な視点からわかりやすく解説します。さらに、日常生活で取り入れやすい食事のコツや生活習慣のポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも髪のパサつき・抜け毛の原因とは?栄養不足との関係

髪のパサつきが起こるメカニズム

髪の表面はキューティクルと呼ばれるうろこ状の層で覆われています。このキューティクルが整っている状態では光を反射してツヤが生まれますが、乾燥やダメージによってキューティクルが剥がれると、内部の水分やタンパク質が流出し、パサつき・ゴワつきの原因になります。

キューティクルの形成や補修には、体内で合成されるケラチン(タンパク質の一種)が不可欠です。ケラチンの合成には複数のアミノ酸・ビタミン・ミネラルが関わっており、これらの栄養素が不足すると髪質の低下につながりやすいとされています。

抜け毛と栄養不足の深い関係

髪は毛母細胞の分裂によって成長しますが、この細胞分裂は体内でもっとも活発な部類に入ります。そのため、十分な栄養供給がなければヘアサイクル(毛周期)が乱れ、成長期が短縮して抜け毛が増加する可能性があります。

実際に、鉄欠乏性貧血や極端なダイエットをきっかけに脱毛が進行するケースは、皮膚科の臨床現場でも報告されています。髪の悩みを感じたとき、外側からのケアだけでなく「体の内側からの栄養補給」に目を向けることが大切です。

髪の健康を支える主要な栄養素6選とその働き

タンパク質(アミノ酸)――髪の約90%を構成する基本素材

髪の主成分であるケラチンは、約18種類のアミノ酸から構成されるタンパク質です。なかでもシスチン(システィン)の含有量がもっとも多く、髪の強度やしなやかさに関わるとされています。

また、必須アミノ酸の一つであるリジンは、体内で合成できないため食事から摂取する必要があります。リジンはコラーゲンの生成やカルシウムの吸収にも関わるアミノ酸として知られ、毛髪研究の分野でも注目されている成分です。

タンパク質を豊富に含む食品としては、肉類・魚介類・卵・大豆製品・乳製品が挙げられます。成人の1日あたりのタンパク質推奨量は男性で65g、女性で50g(日本人の食事摂取基準2020年版)とされていますので、毎食意識して取り入れましょう。

亜鉛――ケラチン合成を助けるミネラル

亜鉛は体内の300種類以上の酵素反応に関与するミネラルで、細胞分裂やタンパク質合成を助ける働きがあるとされています。毛母細胞の活発な分裂をサポートするうえで、亜鉛の役割は非常に重要です。

日本人の亜鉛摂取量は慢性的に不足しがちで、令和元年の国民健康・栄養調査では成人女性の平均摂取量が推奨量(8mg)を下回る結果が示されています。亜鉛は牡蠣・牛肉・レバー・ナッツ類・チーズなどに多く含まれています。

鉄分――酸素を届けて毛根をサポート

鉄はヘモグロビンの構成成分として、全身に酸素を運搬する役割を担っています。毛根の毛母細胞も酸素を必要とするため、鉄分が不足すると頭皮への酸素供給が滞り、髪の成長に影響が出る可能性が指摘されています。

特に月経のある女性は鉄欠乏になりやすく、日本人女性の約4人に1人が「隠れ貧血」状態とも言われています。レバー・赤身肉・ほうれん草・小松菜・あさりなどを積極的に取り入れましょう。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まるとされています。

ビタミンB群――代謝を支えるエネルギー供給係

ビタミンB群のなかでも、ビオチン(ビタミンB7)は「美容ビタミン」とも呼ばれ、ケラチンの合成に関わるとされている栄養素です。ビオチンが欠乏すると、脱毛や皮膚炎が生じることが古くから知られています。

また、ビタミンB6はアミノ酸の代謝に不可欠なビタミンであり、タンパク質を効率よく利用するために重要な役割を果たすとされています。ビタミンB12・葉酸も赤血球の生成に関わり、頭皮の血流維持に寄与すると考えられています。

ビタミンB群は豚肉・卵・納豆・バナナ・マグロ・レバーなどに豊富に含まれています。水溶性ビタミンのため体内に蓄積されにくく、毎日コンスタントに摂取することが大切です。

ビタミンD――毛周期の調整に関わるビタミン

近年の研究では、ビタミンDがヘアサイクルの調整に関わる可能性が示唆されています。ビタミンD受容体は毛包(毛穴の奥の組織)にも存在しており、毛周期の成長期への移行に関連すると考えられています。

ビタミンDは日光浴(紫外線B波)によって体内で合成されますが、紫外線対策の徹底や室内生活の増加により、日本人の多くがビタミンD不足の状態にあるとする報告もあります。食品では鮭・さんま・きくらげ・卵黄・しいたけなどに含まれています。

抗酸化成分(ビタミンC・ビタミンE)――頭皮環境を整える

活性酸素は細胞を酸化させ、頭皮の老化や毛母細胞のダメージにつながるとされています。ビタミンCはコラーゲンの合成を助けるとともに強力な抗酸化作用を持ち、ビタミンEは血行を促進し頭皮への栄養供給をサポートすると考えられています。

ビタミンCはパプリカ・ブロッコリー・キウイ・いちご、ビタミンEはアーモンド・アボカド・オリーブオイルなどに多く含まれています。日々の食事に彩り豊かな食材を取り入れることが、結果的に頭皮環境の維持にもつながります。

日常生活で気をつけたい5つのポイント

バランスの良い食事を基本にする

特定の栄養素だけを大量に摂るよりも、主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良い食事が基本です。厚生労働省が推奨する「食事バランスガイド」を参考に、1日3食しっかり食べることで、髪に必要な栄養素を過不足なく摂取しやすくなります。

極端な糖質制限や脂質制限は、髪に必要な栄養素の吸収を妨げる場合があります。ダイエット中でもタンパク質・ビタミン・ミネラルの摂取量は維持するよう心がけましょう。

質の高い睡眠で成長ホルモンの分泌を促す

髪の成長には成長ホルモンが深く関わっています。成長ホルモンは主に深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間帯に分泌されるため、睡眠の質を高めることが重要です。

就寝の1〜2時間前にはスマートフォンやパソコンの使用を控え、入浴で体を温めてからベッドに入ると、深い睡眠に入りやすくなるとされています。理想的な睡眠時間は個人差がありますが、7〜8時間を目安にするとよいでしょう。

ストレスケアと適度な運動を取り入れる

過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、頭皮の血行不良を招く一因とされています。ウォーキングやヨガなどの適度な有酸素運動は、血流を改善するだけでなくストレス軽減にも役立ちます。

1日30分程度の運動を週3〜5回行うことが、全身の血行促進に効果的とされています。激しい運動が難しい方は、入浴中のヘッドマッサージで頭皮の血流を意識するだけでも良いでしょう。

正しいヘアケアの選び方と頭皮環境の整え方

シャンプー・ブラッシングの基本

髪のパサつきが気になる方は、洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーを選ぶのがおすすめです。洗浄力の強すぎるシャンプーは必要な皮脂まで落としてしまい、頭皮の乾燥やフケにつながることがあります。

また、ブラッシングは頭皮の血行を促し、皮脂を髪全体に行き渡らせて自然なツヤを出す効果が期待できます。ブラシの選び方も重要で、クッション性のあるパドルブラシは頭皮への負担が少なく、広い面で優しくブラッシングできるため、髪のパサつきや絡まりが気になる方に適しています。

頭皮環境を悪化させるNG習慣

以下の習慣は頭皮環境を悪化させる原因となることがあるため、注意

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